負けない技術
負けない技術──20年間無敗、伝説の雀鬼の「逆境突破力」 (講談社+α新書)
- 作者: 桜井章一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/09/18
- メディア: 新書
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この本で目に止まったのは以下。
- 準備・実行・後始末 を大事にしなさい。
- 牌を1秒で切る、一秒ルール。
- 長考しても良い考えはでてこない、直感のほうが大事だという話。
準備・実行・後始末については、決断力について話す場面ででてきていて、決断力というものはそれ単独で存在するものではなく、準備と実行の間にあるものであり、準備・実行・後始末の循環の中で形作っていくものだというふうに言っている。
そもそも決断の際には、前知識と経験が必要なのであって、それが準備にあたる。
実行後には結果が出て、後始末をする中でその決断力が評価される。つまるところフィードバックのことだと自分は捉えている。
後、2つについては羽生さんの本を思い出した。
この本は、羽生さんの主観的な話をしてもらって、それに対して人工知能の専門家と、認知科学の専門家が、専門的見地から解説を入れるという良書である。
将棋の次の手の、持ち時間が長いからといって良い手が指せるとは限らず、むしろ締め切りみたいな機能が主であるという感想がでている。
次の手を考える過程でも、論理的に考えて考えて手を考えるというよりも、2つ3つ、これだろうな、という手が浮かんでくるらしい。この言い方からは考えるというよりも感じるという感覚のほうが近いんだろうな思う。
読みの速さについての統計的なデータもある。それによるとプロに近づくほど、良い手の判断が、読みから直観になっていくのだという。
麻雀と将棋のトップの人の考え方が似ているというのが面白い。