小学生並みの日記

肩肘張らずに語ろう

ひとり上手

 

孤独について―生きるのが困難な人々へ (文春文庫)

孤独について―生きるのが困難な人々へ (文春文庫)

 

 

友達がいないということ (ちくまプリマー新書)

友達がいないということ (ちくまプリマー新書)

 

 

上記の本は以前読んだだけで内容は覚えてないので、この記事の内容とは関係ないはずです。

 

 

人混みが苦手だ。

正確に言えば、人の集団に交じるのが苦手だ。

 

例えば、パーティ会場みたいな状況。

大勢人がいるけれども、何か人と話して自分の居場所をつくらなきゃ!みたいな状況が本当に苦手だ。

 

自分は会話に何か必然性を求めてしまう質だ。

例えば、自分は帰る時間帯に雨に濡れないかを心配して・・・という状況であれば、天気の話題ができる。「天気予報では~~でしたよ」とか、「傘持ってきました?」みたいな。

しかし、朝の挨拶ついでに、「今日はいい天気ですね」なんて会話は全くできない。

そもそも、そんな言葉が浮かんでこない。

だって、どうでもいいんだもの。

 

 

 

学生時代、学校生活も当時は苦労していたのかもしれない。

思えば、中学生までは孤独が怖かったので、ヘラヘラとして親しい人をつくってその人とずっと話すという方法で、クラスに居場所をつくっていた。勉強もテスト前だけやるぐらいであまりせず、自意識を強くはこじらせてはいなかった。

 

その後、中学三年の後半ぐらいから勉強して少し頭を使うようになったり、エヴァンゲリオンなんかを読んだりしてこじらせたのかもしれない。

 

高校生ぐらいからはなんだか友達がつくれなくなったので、自分に自信をつけてなんとかしようという方向に舵をきり始めた。この頃空手をやり始めたのもこういう理由だったんだと思う。そんなこんなで自分に多少なりとも自信をつけた。

 

ちょっと話がそれるが、それまでは大声とか、暴力とかが苦手だった。いや、得意な人なんていないと思うけれども、覚悟というものがつくれなかった。

殴られる時の痛みというのはこのぐらいだと知っておくのは、余計な心配をしないようにするのには重要だ。

何事も経験なんだと思う。覚悟完了!って具合に。

 

 

 

そして、自信を少しつけたら、俄然、友達ができなくなった。

自分に自信がつくと、積極的に人に話しかけられるようになるとか、彼女ができるとか考えていたのだけれども、違った。

孤独に耐えられるようになったので、逆に人に話しかける必然性がなくなった。

孤独に耐えられないという状態から、少しの自信によって孤独にも多少耐えられるようになった。そうすると、友達は最低限生きる上ではいなくても困らない。相変わらず寂しい気持ちはあるんだけれども。

より豊かな生活に結びつくとは、頭では分かっていても、人に話しかける絶対的な必然性がなくなったので、話しかけて友達をつくろうという行動がとれなくなった。

 

大学でも相変わらずで孤独性に磨きがかかり、大概の行動は一人でできるようになった。

最初は孤独が恥ずかしかったが、じきにどうでもよくなり、授業も人を気にせず好きな場所に座り、学食もソロで食えるようになった。一人カラオケなんか楽勝だったので、学校帰りによく通った。

 

 

孤独に慣れすぎるとそれが平常運転になり、一人遊びが上手くなった。

友達と遊ぶのも面倒だと思う気持ちがいつも付きまとうようになった。

寂しい気持ちがあるものの、どうしても面倒と思う気持ちも半分ある。

 

例えば、たまに友達から長電話がかかってくることがある。

電話かけられた瞬間は、少し嬉しいが、時間が経つにつれて指数関数的に面倒くささが増してくる。

5分で終わらず、長時間に及ぶやつなんか最悪だ。

こうなると確実に自分に用事なんてないのだ。

寂しいから!とか、友達と長電話しちゃうぐらい孤独じゃない自分!みたいな、すごく身勝手な理由で行動してるやつばっかりだ。

「俺の時間を大量に奪うどんな理由があるんだ君には」とか考えてしまう。

 

 

 

そんな気持ちが自分にあるばっかりに、逆に、自分から誰かを遊びに誘うのも気後れしてしまうようになった。

いつも、「相手からしたら迷惑じゃないか?」という感覚がつきまとうようになった。

 

 

どう考えても、孤独をこじらせている。

 

 

頭では分かってるんだが、身体がどうにもならない。

 

 

 

 

今、この記事を書いたら、ひとり上手という曲が頭に思い浮かんだ。

中島みゆきの曲だ。

www.youtube.com

今まで全く意識していなかったが、あらためて歌詞を見てみる。

http://j-lyric.net/artist/a000701/l005a34.html

この曲の主人公は基本ひとりで行動している人なんだと思う。

ひとり行動が多いというのは、人と関係をもたない薄情者というイメージがつきまとう。

彼氏だった人は彼女を振る時に、「彼女はひとりが好きな人だから。僕とはうまくいかないんだ。」と、わりと悩むことなく振ったことだろう。

しかし、彼女はひとり行動ができるだけで、ひとり行動が好きというわけではない。

人並み、またはそれ以上に人への感情を、うまく切り替えられずにもってしまう人なんだろう。

 

ここには、ひとり行動ができる人の悲哀が込められている。

タイトルはこれにしよう。そうしよう。