マニフェストを見て投票するのはコスパが悪い
選挙が近づいている。
「しっかりと各政党のマニフェストをみて、大切な一票を投じないとダメだ!」
真面目な人は真顔でこんなことを言うが、どうかと思う。
確かに選挙権というものは、国民主権という御旗の下に考えられた、歴史的にみても非常に大切なものだ。
しかし、しかしである。
僕達は、自分の一票の軽さを認識しないといけない。
自分の一票の影響力は実に微々たるものだ。
具体的に言うと、うちの区の一票の価値は38万分の1だ。
軽い、軽すぎる。
さらに言えば、頭のいい人の一票も、バカの一票も、同じ一票だ。
どんなに時間をかけて考えて練りに練った一票も、バカがサイコロで選んだ一票と同価値だ。
こんな軽い一票のために、2~3時間も各政党のことを調べるのは、大きな時間の無駄だと思う。
また、いざ調べるとなっても、マニフェストにも問題がある。
マニフェストはあてにならない。
2009年~の民主党政権時代、民主党は掲げたマニフェストのほとんど全てを実現できなかった。
それ以来、マニフェストの実現可能性などどうでもよいのだと、政治家は考えるようになった。
実現しなくてもいいマニフェストなど、参考になるわけがない。
社会が自分の思う通りに動いてほしいと思うのならば、自分の投票にではなく、社会に自分の考えを述べて世論を誘導することに重点をおくべきである。
手軽に行動を起こしたいという人は、ブログやツイッターなどで周りに影響を与えて、人を動かしたほうが、よほど効率がいい。
各政党を調べることに大量の時間をさくことは、票として10倍以上のレバレッジを効かせてあげて初めて、費用対効果が釣り合ってくると思う。
それ以外の、選挙に対してそれほどの興味もなく、行動する気もなく、自分の一票を行使するだけで十分と考えている人は、そこまでの行動を起こさなくていいと思う。
マニフェストを勝手に見て、持論を述べてくれる人の意見を参考に、一票を投じればいい。
それぐらいで十分だ。